「多い・少ない」を英語で?few/little/many/muchの違いをスッキリ!

few many



英語で「たくさんある」「あまりない」「かなり多くの」「ほんの少しだけ」などといった数量を表したい時は、manyやlitteなどを使うことはみなさんもご存知かと思います。

ただそれらを正しく使えるかどうかになると、自信を持ってyesと言える人はどれだけいるでしょうか?

今回はそんなちょっと曖昧になりがちな英語での数量の言い方を、一歩踏み込んだ言い方も含めて解説していきたいと思います。

「多い・少ない」は図で覚える!

まずは「多い・少ない」を表す時に使う基本的な語を図に表したので見てください。

見ての通り、英語で「多い・少ない」と言う時には、まずそれに続く名詞が可算名詞か不可算名詞かを考える必要があります。ちょっと面倒ですが、これは英語での大切なルールなので少しずつ覚えていきましょう。

よくみると、可算名詞か不可算名詞かで、それぞれに使うべき語が違うものもあれば、両方に共通しているものもありますね。なので、共通するものを抜きにして考えると、覚えるべきものは半分ほどになります。

他にも言い方はたくさんありますので、それらも含めて上から順に見ていきましょう。

「多い」

many/muchは可算名詞と不可算名詞で区別する

たくさんの」を表すmanymuchは可算名詞・不可算名詞を区別して使います。可算名詞とは一つ二つと数えることができる名詞のことで、不可算名詞は数えることができない名詞です。

可算名詞にはmanyを、不可算名詞にはmuchを使います。

manyにつづく可算名詞はもちろん二つ以上なので複数形にしなければいけないのに対し、不可算名詞はたくさんあっても常に単数扱いなので複数形にはしません。

可算名詞
I have many books.
There are many children in the park.

不可算名詞
I have much information.
You have much time to finish it.

ところでこのmanyやmuchは、肯定文(否定文でも疑問文でもない文)で使うと少し堅苦しい感じに聞こえてしまいます。ですので、ビジネス文書やレポートなど、わりとフォーマルな場面にふさわしいと言えるでしょう。


ただし次のような場合は、会話でも不自然に聞こえることはありません。

  1. 疑問文否定文で使うとき
  2. so/too/how/asなどの副詞と一緒に使うとき
  3. days/weeks/months/yearsなどの期間を表す語と一緒に使うとき
  4. 主語になる時

  • Do you have many friends?(疑問文)
    あなたにはたくさん友達がいますか。
  • There isn’t much water in this river.(否定文)
    川にはあまり水がありません。
  • There were so many people on the street.(soと一緒に)
    通りには本当にたくさんの人がいた。
  • I ate too much food.(tooと一緒に)
    食べ過ぎました。
  • How much time do you have?(howと一緒に)
    どのくらい時間がありますか。
  • She has as many books as he does.(asと一緒に)
    彼女は彼と同じくらいの数の本を持っています。
  • He quit smoking many months ago.(monthsと一緒に)
    彼は何ヶ月も前にタバコをやめました。
  • Many people visited Japan last year.(主語として)
    去年多くの人が日本を訪れました。

a lot ofはどっちも使えて便利!

日常会話の場面では、カジュアルな表現であるa lot ofを使うことが多いです。 しかもこのa lot ofは可算名詞と不可算名詞どちらともに区別なく使えるのでとても便利です。

さらにa lot ofは肯定文だけでなく疑問文や否定文でも自然に使えます。会話では迷わずa lot ofを使ってしまえば、とりあえず間違えることはないでしょう。

可算名詞
There are a lot of stars in the sky.
I don’t have a lot of friends.

不可算名詞
I had a lot of coffee this morning.
Are there a lot of people out today?

a lot ofの他の言い方

いつもa lot ofばかりで飽きてしまったら別の言い方を使ってみましょう。どれも「たくさんの」という言い方です。「ものすごく多くの」というように強調する言い方も挙げておきました。

a lot ofに飽きたら?
  • lots of(a lot ofよりくだけた表現)
  • a plenty of(必要以上に多いとき)
  • a number of(可算名詞のみ)
  • a bunch of
  • a large amount of(不可算名詞のみ)


「多い」をさらに強調した表現

  • an awful lot of
  • quite a lot of
  • a ton(tons) of
  • a great deal of(不可算名詞のみ)
  • a serious amount of(不可算名詞のみ)
many

「普通の数量」

次は多くも少なくもないふつうの量や数を表す時のsomeを見ていきます。

someはどちらにも使える!

いくつかの」「いくらかの」を表すsomeは可算名詞と不可算名詞どちらにも使えます。

可算名詞
I have some ideas.
There are some families in the park.
Some people were there.

不可算名詞
I need some money.
I’d like to have some coffee.

someとanyの使い分け

疑問文や否定文にはany

このようにsomeはどちらにも使えて便利ですが、疑問文やnotを使った否定文ではanyを使います。また、hardly(ほとんど〜ない)、without(〜なしで)など否定的な意味を含む語と一緒に使うときにもanyを使います。

I don’t have any brothers or sisters.
兄妹は一人もいません。
There isn’t any milk left in the fridge.
冷蔵庫には牛乳は全く残っていません。

Do you have any questions?
何か質問はありますか。
Is there any relationship between them?
それらは何か関係しているのですか?

There were hardly any cars on the street.
通りには車はほとんど走っていませんでした。
I was able to do that without any mistakes.
ほとんどミスをしないでそれをすることができた。

人に何かをすすめたり頼んだりする時はsome

飲み物や食べ物など、人に何かをすすめたり頼んだりする時にはsomeを使います。これは相手からのyesという肯定的な返事を期待している言い方です。

Would you like some cookies?
Can I have some water?

menu

「あまりない」

「いくつかの・いくらかの」から少しだけ数量が減ったときの言い方に「あまり多くない」というのがあります。そんな時はmany, much, a lotをnotと一緒に使います。

There are not many cookies in a cookie jar.
クッキーの瓶にはあまりクッキーが入っていません。

I don’t really have much confidence.
あまり自信がありません。

There’s not a whole a lot he can do about it.
そのことで彼ができることはあまりない。

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「少ない」

続いて「少ない」場合を見てみましょう。

a few/a littleは可算名詞と不可算名詞で区別する

少しの」という意味のa fewa littleは可算名詞と不可算名詞で使い分ける必要があります。

可算名詞にはa fewを、不可算名詞にはa littleを使います。a fewにつづく可算名詞は少しであっても二つ以上なので複数形にしましょう。

可算名詞
The monkey ate a few bananas.
There were a few police officers patrolling in the neighborhood.

不可算名詞
I had a little coffee for breakfast.
You need a little patience.

ほんの少しの〜」というように強調したい時はonlyやjustといった副詞を使います。

There are only a few eggs left.
I have just a little cash with me.

quite a few/quite a little って?

a fewやa littleの頭にquite(クァイト)がついて、quite a fewquite a littleになると「かなり多くの」という逆の意味になります。「かなり少ない」とはならないので注意しましょう!

Quite a few people went to watch the game.
かなり多くの人がその試合を見に出かけた。

There is quite a little time before the exam starts.
試験が始まる前にはかなりの時間がある。

quiteがつくことによって「かなり多くの」という意味になるものには他に、

  • quite a bit of
  • quite a lot of

があります。

few/littleは「ほとんど〜ない」の意味

fewlittleは「ほとんど〜ない」という意味になります。さっきのa fewとa littleと似ていますが、aをつけるかつけないかで大きく意味が変わるので気を付けましょう。

可算名詞
She spoke few words.
There were few people absent from the class.

不可算名詞
There was little traffic in the street.
We had little snow last year.


ふつう会話で「ほとんど〜ない」と言いたい時は、very fewvery littleのように前にveryをつけて使うことの方が多いです。また、先ほどanyのところで紹介したhardly anyや、almost noもよく使われます。

There is very little chance of rain today.
There are hardly any people here.
There is almost no water in a desert.

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「全くない」

最後は数や量がゼロの時です。

noは可算名詞・不可算名詞のどっちにも使える

少しの〜もない」という意味のnoは、可算名詞も不可算名詞も続けることができます。

可算名詞
I have no sisters.
There are no clouds in the sky.

不可算名詞
I have no time.
There is no water on the moon.

全く〜ない」というようにnoを強調したい時は、at allと一緒に使います。

There are no problems at all.
全く問題ありません。
He has no money at all.
彼は一文無しだ。

またabsolutely「全く」という意味の副詞と一緒に使うこともよくあります。発音は「アブソルートリー」です。

She has absolutely no sense of fashion.
彼女にはファッションセンスが全くない。

「多い・少ない」を英語で? まとめ

今回は英語で「多い」「少ない」などの数量を表す言い方をみてきました。

可算名詞と不可算名詞で使い分けるもの、「多い」「少ない」を強調した言い方など日常で使える表現がたくさんありましたね。

まとめると次の図のようになります。

英語は使ってこそ意味があります!ぜひ英会話に取り入れてみましょう。

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こんにちは!英会話スクールの主任講師として約10年ほど英会話を教えてきました。英会話スクール講師のほかTOEICセミナー講師、通信教育の添削指導者、英語翻訳などを経て、現在は大阪で主婦をしています。TOEIC910点取得。得意分野は英文法、発音、英検・TOEIC、アメリカンカルチャーなど。中学英語の見直しを基本に、みなさんに役に立つ記事を発信しています!