このページを読むと、英語の現在完了形を使って「ある状態のままである」とか、「継続して何かを続けているよ」といったことをきちんと英語で言えるようになります。
例えばこんなふうに。

「僕たち結婚してもう3年だね。」

「昨日からずっと雨だニャ。」
これらはすべて現在完了形の【継続】用法を使って言うことができるのです。
ではさっそく見ていきましょう。
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まずは基本を押さえよう!
現在完了形の形
まずは現在完了の基本の形から。なんといってもこれが基本中の基本になります。

have(またはhas)は、その文の主語によって使い分けます。
have | has |
---|---|
主語が I, you, we, they, 複数形の名詞のとき | 主語が she, he, it, 単数形の名詞のとき |
I have (I’ve) You have (You‘ve) We have (We’ve) They have (They’ve) The children have Kim and I have | She has (She’s) He has (He’s) It has (It’s) The man has |
この基本の形に含まれているhave(has)は「持っている」という意味の動詞ではなく、動詞と組み合わせて使う助動詞です。
助動詞には他にもcan(〜できる), will(〜だろう),may(〜かもしれない)などがあります。これらも動詞(原形)と組み合わせることでいろんなニュアンスを含ませることができます。
例えば、
I can do it.(can+do)
私はそれをすることができる。
He will come soon.(will+come)
彼はもうすぐ来るだろう。
It may rain.(may+rain)
雨が降るかもしれない。
そしてこの現在完了形で使われるhaveやhasも同じく助動詞で、動詞と組み合わせて「継続」などのニュアンスを生み出すのです。ただしhave・hasが他の助動詞との違うのは、動詞の原形ではなく動詞の過去分詞形と組み合わせる、ということです。
動詞の過去分詞
ではその過去分詞形を確認しておきましょう。
【継続】の現在完了形の文でよく使う動詞を中心に、その過去分詞形をまとめてみました。 一つ一つ忘れていないか確認をしてみてください。
原形 | 過去分詞形 | 意味 |
---|---|---|
know | known | 知っている |
have | had | 持っている |
be | been | いる・である |
love | loved | 愛している |
want | wanted | 欲している |
hope | hoped | 望んでいる |
believe | believed | 信じている |
remember | remembered | 覚えている |
understand | understood | 理解している |
belong | belonged | 所属している |
own | owned | 所有している |
exist | existed | 存在している |
live | lived | 住んでいる |
like | liked | 好んでいる |
カギとなるのは○○動詞
さて、先ほどの表にある動詞を見て気づいたことはありませんか?分かった人はなかなか鋭い感覚の持ち主かもしれません。
そうです。これらの動詞はすべて状態動詞と呼ばれるものです。状態動詞とはその名のとうり「状態」を表す動詞のことです。「〜ている」という訳になるのが特徴で、この状態動詞は進行形にすることができません。
いまいちピンとこない方は、その動作を今すぐやめることができるかどうかを考えてみると分かりやすくなります。
例えば状態動詞のknow(=知っている状態)、live(=住んでいる状態)、want(=欲している状態)などは、今すぐやめろと言われてもやめられません。知っていることを今すぐ忘れたり、住んでいるところから瞬間的に引っ越すことや、欲しい気持ちを今すぐ無くすことはできないのが普通です。こういった動詞は進行形にすることはできません。これが状態動詞と呼ばれるものです。
つまり現在完了の【継続】というのは、過去のある時点から現在も続いている状態を表す用法というわけです。

文を日本語訳する時には「ずっと」という言葉を補ってあげると継続している状態が伝わりやすくなります。
例)
彼らはずっと結婚しています(彼らはずっと結婚している状態です)
They have been married.
これで状態が継続している感じがグッと伝わると思います。

文を作ってみよう!
平叙文
さあ、ではさっそく文を作っていきましょう。
基本の形は

でしたね。
それでは「彼女は大きなソファをずっと欲しいと思っている」という文を作ります。
主語は「彼女は」、動詞は「欲している=want」なので、
She has wanted a big sofa.
彼女は大きなソファをずっと欲しいと思っている
これで完成です。
もうひとつ。「彼は彼女のことがずっと好きです」はどうでしょう?
主語は「彼は」、動詞は「好んでいる=like」なので、
He has liked her.
彼は彼女のことがずっと好きです
となります。
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否定文と疑問文
次は否定文と疑問文の作り方も見ておきましょう。
否定文
否定文はhaveやhasの後に否定を表すnotを補います。このときnotの位置に注意します。

では例文で確認しましょう。
まずは「私はここに長い間住んでいません」という文から作ってみます。
主語は「私は」、動詞は「住んでいる=live」ですね。
I have not lived here.
ここにはずっと住んでいません
これで完成です。
ではもう一つ。
「彼らはしばらくペットを飼っていません」という文を作ってみます。
主語は「彼らは」、動詞は「飼っている=have」なので、
They have not had a pet.
彼らはずっとペットを飼っていません
となります。
疑問文
続いて疑問文です。
疑問文はhave(has)を文の先頭に持ってきます。

では例文で確認しましょう。
まずは「彼女はテニス部にずっと所属していますか?」という文です。
主語は「彼女は=she」、動詞は「〜に所属している=belong to〜」なので、これらを疑問文の形に当てはめてみると、
Has she belonged to a tennis club?
彼女はずっとテニス部に所属していますか
になります。belong to〜「〜に所属している」という表現はよく使うので覚えておくと便利ですね。
では「あなたは生まれてからずっとこのピアノを所有しているのですか」はどうでしょう?
主語は「あなたは=you」、動詞は「所有している=own」ですね。また、「生まれてからずっと」と」は、「あなたが生まれてから」ということなので起点を表すsinceを使いましょう。すると、
Have you owned this piano?
あなたはずっとこのピアノを所有しているのですか
となります。
現在完了の【継続】と一緒によく使う表現:for/overとsince
さて、継続しているのが一体どのくらいの期間なのでしょう?そんな時に便利なのがforやsinceです。それぞれの使い方を見ておきましょう。
期間のfor/over
forは「〜の間」という期間を表します。forの後には期間を表す語句を続けます。
I‘ve lived here for 10 years.
私は10年間ずっとここに住んでいます。
They have known each other for a long time.
彼らは長い間ずっと知り合いです。
他にも、for a while「しばらくの間」、for many years/for ages「何年もの間」、 for a few years「数年間」、for decades「10年間」などのような表現もあります。
さらにoverもよく使われます。
He has been the president of the company over fifteen years.
彼は10年にわたってその会社の社長です。
起点のsince
sinceは「〜以来・〜から」という起点を表します。sinceの後には起点を表す語句を続けます。
It‘s been rainy since yesterday.
昨日からずっと雨模様です。
They have been married since 2019.
彼らは2019年以来ずっと結婚しています。
She has had the dream since her childhood.
彼女は子供の頃からずっとその夢を持ち続けています。
sinceは過去形の文を続けることもできます。
The weather has been great since we got here.
ここに到着してから天気はずっと最高です。
I‘ve lived here since I graduated from university.
大学を卒業して以来ずっとここに住んでいます。
have studied?それともhave been studying?
さて、ここで私たちが現在完了の継続を勉強している時によく混乱しまう例を紹介したいと思います。
例えばplayなどの動作動詞を使って継続を表したい場合、現在完了形を使うのか進行形を使うのか迷ってしまう人はいませんか?
次の日本語の文を見てください。

私はずっと英語を勉強しています。
この文だけでは、例えば小さい頃から「ずっと英語の勉強を続けている」のか、それとも今朝から「ずっと英語の勉強をしている」のかよく分かりませんね。
断続的な動作
断続的ではあるけれど、趣味や仕事、習慣などがある程度続いている場合は、これまで通りの現在完了形で表します。
I have studied English since I was little.
私は小さい頃からずっと英語を勉強しています。
これはある事情で途中しばらくやっていない期間があったけれど、とりあえず今もその趣味や仕事、習慣は続いている、という意味です。
他にも、
Mr. Jones has worked for the company over 20 years.
ジョーンズ氏はその会社に20年以上勤めています。
連続的な動作
一方、動作が途切れることなく連続的に続いている場合は、次のように現在完了進行形という形を使います。

先ほどの文をこれに当てはめてみると次のようになります。
I have been studying English since this morning.
私は今朝からずっと英語を勉強しています。
これは(英語のテストがあるので)今朝から休憩なしで勉強している、という意味になります。
他の例文も確認しておきましょう。
I have been waiting for my turn for an hour.
私は自分の順番を1時間ずっと待っています。
The baby has been sleeping since this morning.
その赤ちゃんは今朝からずっと眠っています。
It has been raining over a few hours.
数時間ずっと雨が降っています。
どれもずっと動作が絶え間なく続いている状態を表していますね。このように動作を表す動作動詞を使って継続を表す場合は、それが断続的なのか連続的なのかを考えると使い方に困ることはありません。
あとがき
今回は現在完了の【継続】を見てきました。現在完了形のニュアンスや使い方をしっかりつかめたでしょうか?
まずは現在完了形の基本の形をしっかりと覚えていろんな文を作ってみましょう。例えば自分が継続していることを5つぐら書き出してみてください。そしてそれを英語にしてみることでとてもいいトレーニングになります。
中学でも継続の現在完了形はつまづきやすいところでもあるので、このページを何度も読んで理解を深めてください。
現在完了のその他の用法【経験】【完了】に関しては以下のページで解説しています。ぜひ参考にしてください。
「大きなソファがずっと欲しいなって思ってるの。」