現在完了形で【完了】を伝える方法(練習問題付き!)

completion



英語の現在完了形、みなさんちゃんと使っていますか?

現在完了形はとっても便利な文法で、日常会話はもちろん、ビジネスや旅行でも大活躍してくれる頼もしい存在です。ですので、もしそんなの忘れちゃったって人は、ぜひ思い出してどんどん使っていきましょう!

まず現在完了形を使った文では、基本的に【経験】【完了】【継続】の3つことを伝えることができます。前回の記事ではそのうちの【経験】について大切なことを詳しく見ていきました。もしまだ読んでないよって人はまずこの記事から読んで見てくださいね。

experience


今回は2番目の【完了】を徹底的に見ていきます。【完了】はその名のとおり「(もう)〜してしまっている」を表す文。日常生活では、「もうそれやったよ!」とか「まだ終わってません・・・」というように、完了したかどうかを伝える場面はたくさんありますね。

そういえば、まだお昼ご飯食べてないニャ。


はい。それもちゃんと英語で言えるようになります。

ではみていきましょう!

現在完了形の基本形

まずは現在完了形の基本の形です。

現在完了形の基本の形


これが一番基本となる形なのでまずはしっかり頭の中に入れておきましょう。

このhave(has)は「持っている」という動詞ではありません。これは助動詞といって、他の動詞の原形と組み合わせることでいろんなニュアンスを持たせてくれる働きをします。助動詞には他にもcan(可能性), will(意思・未来), may(推量)などがあります。have(has)もこの仲間で、現在完了のニュアンス(経験・継続・完了)を持たせてくれる助動詞というわけです。ただしこのhave(has)には注意点が一つあり、助動詞はふつう動詞の原形と組み合わせますが、have(has)に限っては組み合わせる動詞は原形ではなく過去分詞形になります。

haveとhasの使い分けですが、これは主語が何かによって決まります。

haveを使う時hasを使う時
主語が I, you, we, they, 複数形の名詞主語が she, he, it, 単数形の名詞

また、会話では主語とhave(has)はしばしば次のように短縮されます。

I have → I’ve(アイヴ)

You have → You‘ve(ユーヴ)

They have → They’ve(ゼイヴ)

We have → We’ve(ウィーヴ)

He has → He’s(ヒーズ)

She has → She’s(シーズ)

It has → It’s(イッツ)


この短縮形はhave(has)が助動詞の時でしか使えないのが特徴です。have(has)が動詞の時は短縮できないので注意してください。

I have a dog. (haveは動詞)
→ × I’ve a dog.

I have finished. (haveは助動詞)
→ ○ I’ve finished.

英文を読んだりするときにhaveが動詞なのか助動詞なのかどっちか迷ったら、haveの後を単語を見ればいい。名詞がならそのhaveは動詞、過去分詞形ならそのhaveは助動詞ってことだニャ。


そのとおり!

では次に動詞の過去分詞形について。

過去分詞形というのは動詞の3つ目の形です。例えばwalk(歩く)の1つ目の形は原形であるwalk、2つ目の形が過去形のwalked、そして3つ目の形というのが過去分詞形のwalkedになります。多くはこのように動詞の原形に-edをつけるだけで過去分詞形になりますが、中にはそうではない不規則動詞と呼ばれるものもあります。

下に例を挙げておいたので、忘れていないかもう一度おさらいしておきましょう。

原形過去形過去分詞形
(3つ目の形)
意味
eatateeaten食べる
leaveleftleft出発する
drinkdrankdrunk飲む
seesawseen見る
havehadhad持つ
buyboughtbought買う
drivedrovedriven
(ドゥリヴン)
運転する
makemademade作る
writewrotewritten
(リトゥン)
書く
rideroderidden
(リドゥン)
乗る
taketooktaken取る
dodiddone
(ダン)
する
hearheardheard
(ハード)
聞く
meetmetmet会う
readreadread
(レッド)
読む
getgotgot/gotten得る
wakewokewoken目覚める
gowentgone行く

【完了】を表す現在完了形<肯定文>

ではいよいよ文を作っていきましょう。今回は現在完了形の【完了】を表したいので、「もう夕食を食べました」という文を作ってみます。

先ほどの現在完了形の基本の形【主語+have(has)+動詞の過去分詞形】に沿っていくと、

I have eaten dinner.

または動詞のhave「(食事を)とる」を使って、

I have had dinner.

と言うこともできます。

これで「私はもう夕食を食べました(とりました)」という文の完成です。

基本の形に沿っていけば簡単にできるニャ!



他にも文を作ってみましょう。では、

「彼はもうここに到着しました」

を英文にしてみましょう。「到着する」は英語でarrive、過去分詞形はarrivedです。

現在完了の基本の形【主語+have(has)+動詞の過去分詞形

に沿って英文を作っていきます。すると、

He has arrived here.

これで完成です。

簡単すぎて拍子抜けしてしまった人もいるのではないのでしょうか?でもこれでいいんです。現在完了の文は思っているよりも簡単です。ぜひ肩の力を抜いていきましょう!

continuous


過去形とはどう違う?

さて、現在完了形の【完了】の形は理解できたけど、過去形とはどう違うの?と疑問に思っている方は多いはずです。

たしかに似てるような。


この疑問の答えのキーとなるのが「いつを基準にしているのか」です。

ここで「彼は来た」という文を考えてみます。

「彼は来た」という文には2つの言い方があります。

一つ目は、

He came.(過去形)

もう一つは、

He has come.(現在完了形)

です。

では比べてみましょう。

上の図を見ると、過去形はあくまでも過去の一時点を基準にして述べている文だということが分かります。そのため、yesterday(昨日)、last night(昨晩)、three months ago(3ヶ月前)といった過去を表す表現と一緒に使うことがよくあります。ですので、じゃあ今はどうなんだ?と聞かれても、彼が今もここにいるのかいないのかは過去形では分からないのです。

一方現在完了形というのは、現在のことを基準に述べている文になります。彼がいつ来たのかは問題ではなく、とにかく「彼はもう来ていて、今もその状態である」というニュアンスなのです。ですので、「彼はもう来た」と訳すのではなく、「彼はもう来ている」という訳にした方がしっくりくるかもしれませんね。

他の例もみておきましょう。

「その電車は出発しました」

という文を現在完了形で表してみます。leave「出発する」の過去分詞はleftなので、

The train has left.

となります。この場合も「電車が出発して、今もその状態だ」という意味ですね。いつ出発したのかはこの文では重要ではありません。とにかく「もう電車が行ってしまった状態だ」ということです。

もしいつその電車が出発したのかを聞きたければ、それは過去形で聞くことになります。

When did it leave?(過去形)
→ It left 5 minutes ago.(過去形)


このように現在完了形と過去形を使い分けることができれば、時制をかなりマスターしたと言えるでしょう!


【完了】を表す現在完了形<否定文><疑問文>

次に否定文と疑問文の作り方も押さえておきましょう。

否定文

否定文はhave(has)のあとにnotを入れます。

現在完了形の否定文

これを使って

「私はまだそれを終えていません」

という否定文を作ってみましょう。「終える」は英語でfinish、過去分詞形はfinishedです。

すると、

I have not finished it.

となりますね。

このnotはしばしばhaveとくっついてhaven’tというように短縮された形で使うことが多いので、

I haven’t finished it.

としても正解です。


他の文も作ってみます。

「私の弟はまだ就職していません」は、get a job「就職する」を使って

My younger brother hasn’t got a job.

と言えばいいですね。


「今年はまだ雪が降っていません」は、snow「雪が降る」を使って

It hasn’t snowed this year.

となります。

can→can’t、will→will notみたいに、notを入れる場所は他の助動詞の否定文と同じだね!


そのとおり!

疑問文

続いて疑問文です。疑問文は主語とhave(has)の順序を入れ替えて作ります。

現在完了形の疑問文

これで疑問文の完成です。

これを使って「その赤ちゃんはもう起きましたか」という文を作ってみましょう。

「起きる」はwake up、wakeの過去分詞形はwokenです。

疑問文は主語とhave(has)の順序を入れ替えて作るので、

Has the baby woken up?

となりますね。

ではもう一文。「あなたはもう上司にそれを言いましたか」という文を、tell「言う」の過去分詞形toldを使って作ってみましょう。

これも主語とhave(has)の順序を入れ替えて作るので、


Have you told your boss about it?

これで完成です。書く時はクエスチョンマークも忘れずにつけましょう。


【完了】を表す現在完了形と一緒に使う副詞

ここでは現在完了形の【完了】で一緒によく使われる副詞を3つご紹介します。

already

already(オルディ)は「もうすでに」という意味で、肯定文または疑問文で使います。

現在完了の文ではもともと「もう〜した」という意味が含まれていますが、完了のニュアンスを強調させたり、【経験】や【継続】を表す現在完了形と区別する時にはこのalreadyを使います。

alreadyは副詞なので、位置は助動詞have(has)の直後か文末になります。

例文で確認しておきましょう。

まずは肯定文。

The concert has already started.(肯定文)
そのコンサートはもうすでに始まっています。

It’s started raining already.(肯定文)
もうすでに雨が降り始めました。


次に疑問文ですが、alreadyを疑問文で使う時は、相手の答えがyesであることを期待している場合です。驚いて聞き返す時などがよくある場面ですね。

What? Have you done it already?(疑問文)
え?もうそれやったの?

I can’t believe it. Has she already gone?(疑問文)
信じられない。もうすでに彼女行っちゃったの?

yet

yet(イェッt)は否定文か疑問文で使います。yetの置く位置は文末です。

まずは否定文。

The mail hasn’t arrived yet.
その郵便物はまだ届いていません。

I haven’t talked to him yet.
私はまだ彼と話をしていません。

I haven’t had lunch yet.

「まだお昼食べてない」が言えたニャ!


おみごと!

では疑問文でyetを使ってみましょう。yetはさっきのalreadyとは違い、特に相手の返事がyesであると期待しているわけではありません。yesかnoか単に聞きたい時に使うと理解すればOKです。

Have you done your homework yet?
もう宿題終わった?

Has she called her grandmother yet?
彼女はおばあちゃんにもう電話をかけましたか?


答え方も見ておきましょう。

一番ていねいな答え方は、

Yes, 主語+have(has).

または

No, 主語+haven’t(hasn’t).

ですね。

カジュアルな会話では、

Yes, I’ve already done it.
うん。もうやったよ。

No, not yet.
ううん。まだだよ。

などが決まった言い方になります。

just

最後にもう一つ、justも見ておきます。justは「ちょうど」という意味で、これも現在完了形の【完了】ととても相性がいい副詞です。置く位置はhaveの直後になります。

例えば、

I’ve just seen him at the store.
私はお店でちょうど彼を見かけたところです。

He has just finished reading the book.
彼はちょうどその本を読み終えたところです。

という感じに使います。

同じような意味でjust nowという言い方がありますが、これは現在完了形とは一緒に使えないので注意しましょう。

I saw him at the store just now.(過去形)
私はお店でちょうど今彼を見ました。

I’m busy just now.(現在形)
私は今ちょうど忙しい。

よーしこれでもう完璧だニャ!なんだかもっと文を作りたくなってきた!

すばらしい。では次からはいろんな文を作ってみましょう!

英作文に挑戦!

次の文を英文にしてください。

(1)私はもうその映画を見ました。(alreadyを使って)

I have already seen the movie.
(alreadyは文末に置いてもOK)


(2)その野球の試合はもう始まっています。(alreadyを使って)

The baseball game has already started.
(alreadyは文末に置いてもOK)


(3)彼はもう駅に着きましたか。(yetを使って)

Has he got to the station yet?
Has he arrived the station yet?


(4)もうそれを終えたのですか?(驚きをこめて)

Have you finished(done) it already?
Have you already finished(done) it?


(5)彼からまだ返事をもらっていません。(yetを使って)

I haven’t got a reply from him yet.
返事=a reply


(6)その飛行機はちょうど離陸したところです。(justを使って)

The airplane has just taken off.
離陸する=take off


あとがき

今回は現在完了の【完了】の表現をくわしく見てきました。現在完了の基本の形さえしっかり頭に入っていれば、比較的簡単に文が作れることがわかりましたね。練習問題で正しく文が作れなかった人も、何度も記事を読み返していくとだんだんと理解できるようになりますので心配いりません。

大切なのはミスを怖がらずにどんどん自分から発信していくこと!アウトプット量を増やしていくことで英会話力がグンとアップします。またいつもより大きな声で話すことも心がけてみてください!そうすることで自信に繋がっていきますよ。

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こんにちは!英会話スクールの主任講師として約10年ほど英会話を教えてきました。英会話スクール講師のほかTOEICセミナー講師、通信教育の添削指導者、英語翻訳などを経て、現在は大阪で主婦をしています。TOEIC910点取得。得意分野は英文法、発音、英検・TOEIC、アメリカンカルチャーなど。中学英語の見直しを基本に、みなさんに役に立つ記事を発信しています!