和製英語はときどき「Japanglish」と呼ばれることがあります。JapaneseとEnglishが融合してできた言葉ですが、みなさんは普段このJapanglishを意識することはありますか?
これまで何度かこのサイトでも取り上げてきた「和製英語」シリーズですが、ファッションに関係した和製英語も実はたくさんあるんです。今回はそんなファッションに絞ってJapanglishを総まとめしました!
旅行先のショッピングでもすぐに使うことができるのが嬉しいですね。また、和製英語は語彙力をつけるのにもとても有効です。正しい英語を学んで語彙力アップを計りましょう!
ここで紹介する英語は主にアメリカ英語になります。同じ英語圏でもイギリスやオーストラリアなどでは違った表現になることがありますのでご了承ください。
和製英語「ファッション」編 パーカーは“分厚い防寒着”のことだった?
トレーナー
→ sweatshirt
英語でtrainerは、train(訓練する)とer(〜する人)がつながってできた「訓練する人」という意味です。つまり、スポーツや研修での「先生」のことですね。英語ではsweatshirtと言いましょう。日本でもこのタイプの洋服のことをトレーナーとは呼ばすに「スウェット」と呼ぶことが一般的になってきました。
ちなみにイギリス英語でtrainersは「スニーカー」のことです。

パーカー
→ hoodie

フード付きの服を一般的にこう言います。スウェットでも前開きの服でもフードが付いていればhoodieと言います。英語のparka(パーカー)はイヌイット語が語源で、フード付きの分厚い防寒着のことです。ショッピングの際は気をつけたいですね。

ワンピース
→ dress

「ドレス」と聞くとパーティなどで着る華やかなものを思い浮かべますが、英語のdressは単に上下がつながっているスカートのことを指し、ファンシーなものであるとは限りません。英語でのone-pieceは「ひとつなぎ」という意味の語で、二つに分かれているものはtwo-pieceと言います。水着なども上下がつながっているタイプのものはone-pieceと言います。
ノースリーブ
→ sleeveless

ess(レス)は名詞にくっついて「〜がない」という意味持つ語を作ります。lessがついた言葉は他にも、wireless(ワイヤレスの)、sugarless(無糖の)、endless(終わりがない)、useless(役に立たない)などたくさんあります。「ノースリーブのドレス」は英語でa sleeveless dressと言います。
マフラー
→ scarf

muffler(マフラー)は英語ですが、「車やバイクの排気管」のことを指します。
scarfは、薄手のスカーフと冬に首に巻くマフラーの両方を指します。冬物と強調したいときはwinter scarfと言えば大丈夫です。数えるときは、一つの時はa scarf、二つ以上の複数形の時はfをvにしてscarvesになるので気をつけましょう。
A: How was shopping?
買い物どうだった?
B: Fun! I bought two winter scarves.
楽しかったわ。冬のマフラーを二つ買ったの。
ワイシャツ
→ dress shirt

ワイシャツの「ワイ」は「Y」ではなく、英語のwhite(白)が「ワイ」に聞こえたためそう呼ばれるようになりました。じゃあwhite shirt?と思ってしまいますが、それではただ単に「白シャツ」と言う意味になり、Tシャツなども含まれてしまいます。英語で襟のついたフォーマルなシャツのことはdress shirtと言います。他にもbusiness shirtやcollared shirt(襟のあるシャツ)と言う時もあります。
ビーチサンダル
→ flip flops

「ビーチサンダル」でも通じそうですが、正しくはflip flopsと言います。歩くときのパタパタした音が語源です。両足で履くのでflip flopsと複数形を表すsをつけて使います。数える時はpairを使ってa pair of flip flops、two pairs of flip flopsというように数えます。
ピアス
→ earrings

英語ではイアリングとピアスはどちらもearringsと言います。区別したい時は、pierced earrings(ピアス)、clip-on earrings(ワンタッチで留めるだけのイアリング)と言いましょう。
これも対になっていますのでearringsというように複数形を表すsをつけて使います。数える時は先ほどのflip flopsと同じように、a pair of earrings、two pairs of earringsというように数えます。
ズボン
→ pants

アメリカではpantsと言いますが、イギリスではtrousers(トラウザーズ)と言います。「ズボン」という言葉はペチコートという意味のフランス語「jupon」が語源のようです。
これも両足に履くものなのでa pair of pants, two pair of pantsというように数えます。
ショートパンツ
→ shorts

日本語で「ショーツ」は女性用の肌着のことを指しますが、英語では「半ズボン」を意味します。一着でも足を入れるところが2ヶ所あるので、常にshortsというように複数形を表すsがつきます。「半ズボン二着」と言いたい時はtwo pairs of shortsというように言います。「替えの半ズボン」と言いたい時はanother pair of shortsと言います
A: Mom. I need another pair of shorts for tomorrow’s camping.
ママ、明日のキャンプに替えの半ズボンがいるんだけど
B: I think they are in the second drawer.
二段目の引き出しに入ってると思うわ
ジャンパー
→ jacket
英語のjumperは、アメリカ英語では「ジャンプする人」または、少しダボっとした「吊り下げスカート」や「吊り下げズボン」のことを指します。
ちなみにイギリスでjumperは「セーター」を指します。

ネクタイ
→ tie
necktieまたはtieと言います。tieは「縛る」という意味の語です。「ネクタイをする」はput on a tie、「ネクタイを外す」はtake off a tieと言います。
ワンタッチで取り外しができるネクタイはclip-on tieと言います。ちなみにアカデミー賞などで俳優さんたちがするような「蝶ネクタイ」は、英語でbowtieと言います。bowは「弓」という意味がり、蝶ネクタイを結ぶ前の紐の形がまっすぐではなく曲がっていることからbowtieという名前になったという説もあるようです。

ヘアゴム
→ hair tie

hair tieまたはhair elasticと言います。hair tieは「髪を縛るもの」という意味ですね。elasticは「ゴム」のことです。ちなみにシュシュは英語でscrunchie(スクランチー)と言います。
「髪を結ぶ」はtie my hairで表現できます。「髪をアップにする」はput up my hair、「髪を下ろす」はput down my hairと言います。「髪を上げている」はwith my hair up 、「髪を下ろしている」はwith my hair downと言います。
A: You look nice with your hair up.
髪を上げてるの似合ってるね
B: Thanks.
ありがとう
オーダーメイド
→ custom-made

「注文=order」という意味で日本語では「オーダーメイド」と言うのですが、正しい英語はcustom madeと言います。customには「注文の」「あつらえの」という意味があります。
A: I like your kitchen. It’s really nice and stylish.
あなたのキッチンいいわね。素敵だしスタイリッシュで
B: Thank you. It’s custom made.
ありがとう。オーダーメイドなの。
マニキュア
→ nail polish

お店で買える一般的な「マニキュア」単体ではnail polishという言葉を使います。nailは「爪」、polishは「磨く」という意味です。
英語のmanicure(マニキュア)は「爪の手入れをすること」という意味合いが強いです。手入れと言っても削ったり磨いたりとかなり専門的な手入れのことを指します。give a manicure(マニキュアをしてあげる)、have a manicure(マニキュアをしてもらう)というように言います。
A: Look! I put on nail polish yesterday.
見て!昨日マニキュアしたの
B: Oh, that’s cute.
可愛いわね
リップクリーム
→ chap stick
スティック状のリップクリームを一般的にこう呼びます。これはアメリカの商品名がそのまま一般的に使われるようになりました。chapは「亀裂」という意味で、chap stickには「切れた唇を保湿するためのスティック状のクリーム」という意味合いがあります。ちなみに「口紅」はlip stickと言います。
アメリカのリップクリームには日本にはあまりない香りがするものがたくさん売られています。上の写真はパンプキンパイの香りがするものです。他にもスイカメロンやケーキバター、バニラミントにライムなど種類が豊富です。日本のお友達におみやげとしていかかですか?
スタジャン
→ varsity jacket

日本語で「スタジアムジャンパー」とも言いますが、これも和製英語です。英語では「(大学・学校の)スポーツの代表チーム」という意味のvarsityという語を使います。学校のイニシャルを表す大きなアルファベットが胸元にあることから、letterman jacketとも呼ばれます。野球チームのジャケットはbaseball jacketと言います。
ネルシャツ
→ flannel shirt

日本語のネルシャツはフランネルシャツとも言い、「ネル」はこのflannelから来ています。英語は「フラノー」と発音するので注意しましょう。flannelは太くて短い糸を使い特別な織り方で作られた生地のことで、「柔らかい毛織り物」という意味もあります。チェック柄が印象的ですが無地のものもあり、ブランケットやシーツなどにも使われています。
チャック
→ zipper

zipは動詞としても使えるため、zip upで「ファスナーを締める」、zip downで「ファスナーを下げる」と言う事ができます。
英語でもfastenerという語はありますが、「留め具」という意味になります。fastenは「留める」という意味の動詞で、fasten my seatbelt「シートベルトをする」というように使います。
A: You should zip up your jacket. It’s really cold outside.
ジャケットのファスナー締めた方がいいよ。外はすごく寒いから。
B: OK.
わかった。
チーク
→ blush

化粧品の「チーク」は和製英語です。英語ではblushと言います。brush「ブラシ」という単語もありますが、スペルも発音も違うので注意しましょう。blushは「顔を赤らめる」という動詞としても使われます。名詞では「ほお紅」という意味です。
A: Excuse me. I’m looking for a pink blush.
すみません。ピンクのほお紅を探しているんですが
B: How about this one?
これなんかどうですか?
A: Hmm. Do you have a lighter one?
うーん…。もう少し明るいのはありますか。
B: Just a moment, please.
少々お待ちください。
和製英語「ファッション」編 まとめ
いかがでしたか?意外にもたくさんありましたね。
Japanglish「和製英語」は
- なんとなく通じるもの
- 通じるけど意味が違うもの
- 全く通じないもの
の3つに分類されます。なんとなく通じればそれでいいですが、やっぱり正しい英語を使うことに越したことはありません。意味が違ったり全く通じないものは特に覚えていきたいですね。
和製英語おすすめの本あります!
和製英語を味方につけることで正しい英語を学べます。この調子でどんどんボキャブラリーを増やしていきましょう!
おわり
他の和製英語についてはこちらの記事で紹介しています!あわせてご覧ください。
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