中1英語の肝といえば一般動詞です。中学3年間でおよそ130個の一般動詞を学ぶのですが、さらに「三単現」という言葉も登場し、動詞にsやesがついたり doやdoes が出てきたりして、もう頭の中がごちゃごちゃになっている方もいらっしゃるかもしれませんね。
でも大丈夫です!
今回は疑問文や否定文には触れずに、現在形の平叙文にフォーカスし、文を組み立てる際の大切なルールを丁寧にみていきましょう。簡単ですので、きっとこれを読んだ後には自信を持って文を作ることができるようになると思います。
ではみていきましょう。
クリックできる目次
そもそも一般動詞とは?
動詞にはbe動詞と一般動詞の2つがあります。be動詞とは、「です」「います(あります)」を表す動詞で、種類は am, are, is の3つだけです。
一方一般動詞は「アクション動詞」とも呼ばれ、何か具体的な「アクション」を意味する動詞です。例えば、play, swim, run, studyなどです。
このほかにも、live, have, like, knowなど、実際にアクションを起こすわけではないけれども、「状態や感情」を意味するものもあります。

be動詞のis, am, are以外の動詞はすべて一般動詞なので、その数も膨大になります。中学3年間で130個と言いましたが、日常会話で最低限必要な一般動詞の数はそれよりももっと多くなります。
文中の動詞の位置は、be動詞と同じように、一般動詞も主語のすぐ後に置くことに変わりはありません。
I work.
主語 + 動詞
これが基本です。
一般動詞の現在形は三単現を意識する!
三人称・単数・現在形の -s と -es
主語が「三人称」で「単数」で、なおかつ「現在形」の時、一般動詞はその姿を変えます。
これがどういうことか説明しましょう。
私たちが話す日本語は、主語が何であろうと動詞の語形は変わりません。
例えば、
「私はテニスが好きです」も、
「あなたはテニスが好きです」も、
「スミスさんはテニスが好きです」も、
日本語ならば、「私」であろうと「あなた」であろうと「スミスさん」であろうと、あとは全部「テニスが好きです」でオッケーなわけですね。
ところが英語では、主語によって一般動詞の語形を変えなければいけない時があります。
それが、主語が「三人称」で「単数」で、なおかつ「現在形」の文の時です。
単数 (一人・ひとつ) | 複数 (二人以上・ひとつ以上) | |
---|---|---|
一人称 | I | we, Sam and Iなど |
二人称 | you | you, you and Samなど |
三人称 | he, she, it, my mother, Mr Smith, water, this bookなど | they, Tom and David, my friends, childrenなど |
人称とは主語の種類のことです。「一人称」は自分自身のことを、「二人称」は自分が話しかけている相手のことを、「三人称」は自分でもなく相手でもない第三者のことを指します。
主語が「三人称」「単数」でなおかつ「現在形の文」という3つの条件がすべて揃うと、一般動詞に-s または -es がつきます。どれか一つ欠けても当てはまらず、ちゃんと3つ揃っていることが条件となります。
例文で確認してみましょう。条件が揃った一般動詞には、三単現のsが付いていますね。
Ms. Wilson lives in Tokyo.
ウィルソンさんは東京に住んでいます。
He studies English very hard.
彼は英語を一生懸命勉強します。
This restaurant opens at 11 o’clock.
このレストランは11時に開店します。
My father goes fishing every Sunday.
私の父は毎週日曜日に釣りに行きます。
三単現の s の作り方は4パターン

パターン1
-s をつけるもの
例 | 意味 |
---|---|
plays | 遊ぶ、演奏する、競技をする |
comes | 来る |
hits | 打つ、強く当たる |
reads | 読む |
tells | 言う、伝える |
cooks | 料理をする |
runs | 走る |
works | 働く |
例文
Kumi runs fast.
クミは早く走る。
He speaks German.
彼はドイツ語を話す。
My mother cooks every day.
私の母は毎日料理をする。
パターン2
-es をつけるもの(語尾が o, ch, sh, ss で終わる動詞)
例 | 意味 |
---|---|
watches | 見る、見つめる |
catches | 捕まえる |
goes | 行く |
finishes | 終える |
passes | 通り過ぎる |
例文
My father watches a baseball game on TV every night.
私の父はテレビで野球の試合を毎晩みる。
Lisa misses her cat.
リサは自分の猫がいないのを寂しく思う。
My work finishes at five.
私の仕事は5時に終わります。
パターン3
-ies をつけるもの(語尾が「子音+y」 で終わる動詞)
例 | 意味 |
---|---|
studies | 勉強する |
tries | 挑戦する、試す |
flies | 飛ぶ |
carries | 運ぶ |
cries | 泣く |
例文
Jim always studies hard.
ジムはいつも一生懸命勉強する。
This airplane carries 300 people.
この飛行機は300人の乗客を運びます。
パターン4
それ以外のもの
例 | 意味 |
---|---|
have → has | 持っている、食べる、行う |
例文
Mr. Brown has 4 children.
ブラウンさんには4人の子供がいる。
This city has 10 thousand citizens.
この都市には一万人の市民が住んでいる。
She has a house neat the beach.
彼女はビーチの近くに家を持っている。
一般動詞の現在形 – 練習問題10問にチャレンジ

では練習問題をやってみましょう。全部で10問あります。太字の部分が間違っている文はどれでしょう。
問題
Tomoya play soccer.
トモヤはサッカーをします。
×
この文の主語は「Tomoya」で、これは三人称単数です。現在形の文なので、「〜をする」のplayは現在形で使います。主語が三人称単数で現在形なのでplaysになります。
My mother watch TV after dinner.
私の母は夕食後にテレビを見ます。
×
この文の主語は「my mother」ですね。これは三人称単数です。現在形の文なので、「〜を見る」のwatchは現在形で使います。主語が三人称単数で現在形なのでwatchesになります。
The school starts at eight thirty.
学校は8時30分に始まります。
○
この文の主語は「the school」ですね。これは三人称単数です。現在形の文なので、「始まる」のstartは現在形で使います。主語が三人称単数で現在形なのでstartsで正解です。
Emi and Sara goes to the park every day.
エミとサラは毎日公園に行きます。
×
この文の主語は「Emi and Sara」ですね。これは三人称ですが二人以上の複数です。「行く」のgoは現在形で使います。ただし主語が三人称複数なので三単現のsがつかないgoが正解です。
This truck carry many things.
このトラックはたくさんの物を運びます。
×
この文の主語は「this truck」ですね。これは三人称単数です。現在形の文なので「〜を運ぶ」のcarryは現在形で使います。主語が三人称単数で現在形なのでcarriesになります。
You run fast.
あなたは走るのが早いです。
○
この文の主語は「you」ですね。これは二人称です。三人称ではないので「走る」のrunで正解です。
Ted live in Kyoto and he really like it.
テッドは京都に住んでいて、そこをとても気に入っています。
×
この文の主語は「Ted」ですね。これは三人称単数です。現在形の文なので「住む」のliveと「好きだ」のlikeは現在形で使います。主語が三人称単数で現在形なのでlivesとlikesになります。
New York have a lot of people from all over the world.
ニューヨークには世界中のたくさんの人々がいます。
×
この文の主語は「New York」ですね。これは三人称単数です。現在形の文なので「〜を持っている」のhaveは現在形で使います。主語が三人称単数で現在形なのでhasになります。
This airplane fly to Hong Kong.
この飛行機は香港行きです。
×
この文の主語は「this airplane」ですね。これは三人称単数です。現在形の文なので「飛ぶ」のflyは現在形で使います。主語が三人称単数で現在形なのでfliesになります。
My children loves ice cream and they always eats too much.
私の子供たちはアイスクリームが大好きで、いつも食べ過ぎてしまいます。
×
この文の主語は「my children」ですね。childrenはchildの複数形です。三人称ですが二人以上の複数になっています。「大好きだ」のloveと「食べる」のeatは現在形で使います。ただし主語が三人称複数なので三単現のsがつかないloveとeatが正解です。

一般動詞現在形のまとめ
今回の内容をまとめると以下の通りです。
- 一般動詞は具体的な「アクション」を表す動詞で、他にも「状態・感情」を表すものもある
- 主語が「三人称」で「単数」、なおかつ「現在形」の時は一般動詞にsをつける
- sのつけ方には4パターンある
慣れるまでは頭の中で考えるのに時間がかかると思いますが、正しい英文に慣れていくと、逆に三単現のsが抜けている文を見たり聞いたりした時に違和感を感じてしまうようになります。そうなれば、みなさんの脳はかなり英語の脳に近づいてきた証拠です。
ただ、「会話でもし三単現のsを忘れてしまったらどうしよう…。」などと心配しなくても大丈夫です。三単現のsが抜けてしまったからといって、会話が成り立たないことはありません。大切なのは話の内容です。
私がいつもおすすめしているのが、声に出す練習です。正しい文を何度も声に出すことによって会話練習にもなります。英文をひたすら書く練習をするくらいなら声に出す練習の方がはるかに会話力のアップにつながります。ぜひ実践してみてください。
おすすめの本!
中学でよく聞いた「三単現のs」って、この3つの言葉の頭文字を取ってできた言葉なのね!