英語で「どうして?」「なぜ?」を聞きたい時に、why以外でも聞けるということを知っていますか?もちろんwhyひとつで簡単に理由を聞くことはできますが、実際にネイティブは他の言い方も場合によって使い分けています。例えば直接的な言い方をしては失礼になってしまう時や、理由よりも驚きを表現したい時などです。
今回は、whyを使った疑問文と、why以外の別の言い方やそのニュアンスの違いをみていきたいと思います。初級では物足りない、そんな人はワンランク上の英会話をぜひ目指してみましょう。
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Whyを使った「なぜ?」
基本は大事!why疑問文の作り方
何事も基本が大事です。whyを使ったの基本的な疑問文の作り方をまず確認しておきましょう。
whatを使った疑問文の作り方の記事に詳しく載せていますが、whyを使った疑問文も他のWH疑問文の作り方と同じで、4ステップで簡単に作れます。
例を使って実際に作ってみましょう。
例1
- The restaurant is popular because it’s new.
- Is the restaurant popular because it’s new?
- Is the restaurant popular why?
- Why is the restaurant popular?
例2
- I came here to meet my friend.
- Did you come here to meet your friend?
- Did you come here why?
- Why did you come here?
これは文が長くなっても同じです。例えば、
- Ninety percent of the people visit an area called the South Rim because it is open all year around.
(出典:2020年英検3級第1回) - Do ninety percent of the people visit an area called the South Rim because it is open all year around?
- Do ninety percent of the people visit an area called the South Rim why?
- Why do ninety percent of the people visit an area called the South Rim?
となります。
whyを使った基本的な疑問文の組み立て方も、他のWH疑問文の組み立て方と同じですね。

whyを使ったカジュアルな聞き方
実際の会話ではもっと短く使うことが多いです。why以下の文がもう分かっているときには、ただ単にWhy?と聞くこともできます。
例文
A: I’ll be home late tonight.
今晩帰るのが遅くなるよ。
B: Oh yeah? Why?
そうなの?なんで?
「〜なのは一体どういうこと?」という意味でWhy is that?もよく使われてます。why?よりもちょっと強めに理由を聞くときに使います。thatは前の文の内容を受けています。
例文
A: Mom, I’m sorry, but I broke your phone again.
ママごめん。また携帯壊しちゃった。
B: Why is that? Explain how it happened.
一体どういうこと?どんなふうにそうなったのか説明しなさい。
他にも省略した形で、
Why now?「なぜ今なの?」
例文
A: Peter, do your homework if your have nothing to do.
ピーター、することないなら宿題でもしなさい。
B: Why now? I have plenty of time tomorrow.
なんで今?明日たっぷり時間があるんだ。
Why me?「なんで僕?」
例文
A: Will you lend me some money? I’m in big trouble.
お金を少し貸してくれない?すごく困ってるんだ。
B: Why me? I’m almost broke too.
なんで僕?こっちも破産寸前だよ。
Why German?「なんでドイツ語なの?」
例文
A: I study German.
ドイツ語勉強してるの。
B: Why German? That sounds difficult.
なんでドイツ語なの?難しそう。
のように、様々なことを聞くことができます。
否定文に対する理由を聞くときにはWhy not?「どうして(〜じゃないの)?」を使います。
例文
A: Mike can’t go out today.
マイクは今日外出できないんだって。
B: Really? Why not?
え、本当?どうして(できないの)?
例文
A: I don’t like ice cream.
アイスクリームは好きじゃないの。
B: Why not?
どうして(好きじゃないの)?
Why not?には、この他にも別の意味があります。
Why not?は「どうして〜じゃないの?」という理由を聞くだけでなく、「賛成」や「提案」を伝えるときにも使われます。
例文
A: Let’s go to the movies tonight.
今夜映画を観に行こうよ。
B: Why not?
もちろん!(どうしてダメなの?もちろん行くよ)
例文
A: I’m looking for someone who can help with this.
これ手伝ってくれる人を探してるの。
B: Why not me?
僕はどうだい?(どうして僕じゃダメなの?もちろん手伝うよ)
How comeを使った「なぜ?」
ではここからはwhy以外の「なぜ?」の言い方を見てみましょう。
「How come=なぜ?」の使い方と2つの注意点
Whyと同じように使われるのが、How comeです。How comeはWhyと同じ「どうして?」という意味で、どちらかというとカジュアルな言い方です。
例文
A: Jake was so angry.
ジェイクがすごく怒ってたよ。
B: How come?
どうして?
とっても簡単ですが、使うときの注意点が2つあります。
1つ目は、否定文に対する理由を聞くときにはHow come not?にはせずに、How come?のまま使うということです。
例文
A: I didn’t go to work today.
今日仕事に行かなかったの。
B: How come?
簡単ですね。
2つ目は、語順です。
省略しない文で使うとき、How comeの後は平叙文と同じ語順になります。
例文
A: How come you still live with your parents?
どうしてまだ両親と一緒に住んでるの?
B: Because I can save money.
節約できるからよ。
例文
A: How come it’s not your fault?
あなたのせいじゃないってどういうこと?
B: Because I didn’t do it.
だってやったのは僕じゃないもん。
このように、否定文にはHow comeでそのまま使え、さらに語順が平叙文と同じ「主語+動詞」でいいとなると、whyの疑問文よりも簡単に使えそうですね。
ただし、whyとの微妙なニュアンスの違いはあります。
Why?とHow come? ニュアンスの違い
Why?は理由を聞いているのに対し、How come?は驚きの要素を含んでいます。
例えば次の例を見てみましょう。
例文1
A: I have to cancel our trip.
旅行をキャンセルしないといけないよ。
B: Why?
どうして?
例文2
A: I have to cancel our trip.
旅行をキャンセルしないといけないよ。
B: How come?
どうして?
この2つの場合、例文1のWhy?はその理由が知りたい場合で、例文2のHow come?は「うそでしょ!?なんで!?」という驚きの方が前面に出ています。

I broke up with my boyfriend last week.
先週彼氏と別れたの。

How come?
え?!なんで?
What forを使った「なぜ?」
最後にもう一つ、What forを使った聞き方もあります。理由というよりも目的を聞く場合に使います。
What forを使った文の作り方
文を作るときWhyやHow comeは文頭に置きましたが、what forはwhatだけを文頭に、forは文末に残します。WH疑問文を作る手順で確認しましょう。
- I came here to meet my friend.
- Did you come here to meet your friend?
- Did you come here what for?
- What did you come here for?
実際の会話では、短くWhat for?と短く言うときもあります。
例文
A: I’m going to New York next month.
来月ニューヨークに行く予定だよ。
B: What for?
どういった目的で?
whyを避けた方がいい場合
私たちはwhyをよく知っているので、理由や目的を聞くときには何でもWhy?を使って聞いてしまう人も多いのではないでしょうか。
実はwhyというのは理由をダイレクトに聞く言い方なので、場合によってはちょっと失礼に当たる場合があります。
例えば、

Why did you come to Japan?
あなたはなぜ日本に来たのですか?
某テレビ番組で聞いたことのあるフレーズですが、これも「何しに日本に来たの?来なくていいのに」というニュアンスになってしまいます。そんなつもりじゃないのに、相手にそう思われてしまってはとても残念ですね。
そうならないために、What forを使った聞き方をするのがオススメです。

What did you come to Japan for?
または、こんな聞き方もできます。

What brought you here?
「運ぶ」という意味のbringを使うことで、「何があなたをここへ運んだのですか?→あなたは何の目的でここに来たのですか?」と聞くことができます。英語では人ではなく物を主語にする言い方をよくするので、中級以上を目指すのであれば会話にぜひ取り入れていきましょう。
他にも、
What made you think so?
なぜそう思ったのですか?
What took you so long?
なぜそんなに時間がかかったのですか?
といった表現をよく使います。
why以外の英語で「なぜ?」を聞く まとめ
いかがでしたか?今回は、Whyの疑問文の作り方、whyを使ったいろいろな質問、How come?とWhat for?の使い方とwhyとのニュアンスの違いについてみてきました。
Why?はどんなときにも使える理由を聞のに便利な言い方ですが、それだけではなく、状況によっては使い分けた方がいい場合がありましたね。その微妙な使い分けがうまくできるようになると、ワンランク上の英会話を楽しむことができるのです。みなさんもぜひ取り入れてみて下さいね。
平叙文を作る
それをyes/no疑問文にする
理由の箇所をwhyに置き換える
whyを文頭に持ってくる