最上級で伝えたい!基本3パターンとプラスαで表現力をアップ

superlative



今回は英語の最上級について基本から学んでいきます。

最上級は英語でsuperlative(スパラティブ)といい、「一番〜だ」とか「最も〜だ」と言いたい時によく使うとても便利な表現です。

例えば、

  • 今日は今年一番の暑さだ。
  • 彼はクラスで2番目に足が速い。
  • 家族の中で私がずば抜けて大食家です。

といった文は、基本の最上級に+αを少し加えれば、どれも簡単に作れます。

まずは最上級の基本ルールさえ押さえ、最低限言いたいことが伝えられるようにしていきましょう!


比較級について復習が必要な方はこちらです↓

comparative


では見ていきます。

最上級のルール

最上級は3パターン

最上級は形容詞や副詞を変化させて作ります。何よりもこれが重要なポイントです。

形容詞なら、人や物の状態を表すtall, interesting, small, red, difficultなどがあります。

例:
He is tall.
彼は背が高い

We watched an interesting movie.
私たちは面白い映画を見ました


副詞なら、動作を修飾するslowly, well, hardなどがあります。

例:
Please walk slowly.
ゆっくり歩いてください

I study hard.
私は一生懸命勉強をします


では形容詞や副詞を変化させてみます。


変化のパターンは全部で3種類あります。

それらは、

  1. the -estになるもの
  2. the mostを使うもの
  3. 全く形を変えるもの

の3パターンです。

どのパターンになるのかは、その形容詞や副詞によってすでに決まっています。

例えば、

I’m tall.
私は背が高い

という文があれば、

I’m the tallest.
私が一番背が高い

となり、

She became a popular singer.
彼女は人気のあるシンガーになった

とあれば、

She became the most popular singer.
彼女は最も人気のあるシンガーになった

となります。

また、

This is bad.
これはひどいです

という文は、

This is the worst.
これは最悪です

となります。

どのパターンになるのかは、その形容詞や副詞ごとに決まっています。

tallがthe most tallになったり、popularがthe popularestになったり、もちろんgoodがthe goodestなどになったりするのは間違いです。

最上級は形容詞や副詞を語形変化させて作る。変化には3パターンあり、どのパターンになるかはその形容詞や副詞ごとに決まっている。


「the -est」か「the most」かは音節の数で決まる

これら3パターンのうちのどれに当てはまるかは、その形容詞や副詞の音節の数を知れば分かります。

音節」は英語で「シラブル」と言い、一つの単語に含まれる音の一番小さなまとまりのことです。

下の表は、形容詞であるtall, happy, difficultの発音記号(・で音節ごとに区切ってあります)と音節の数を表したものです。

発音記号音節の数
tall/tɔ́ːl/ 
happy/hǽ・pi/
difficult/díf・fi・kʌ`lt/

これを見ると、それぞれの音節に母音(太字にしてあります)が一つずつ含まれています。そしてこの数は、音節の数と一致していますね。

最上級でthe -erかthe mostのどちらを使うかは、この音節の数で決まります

音節が1つだけの場合はthe -estに変化し、2つの場合はその単語によって異なり、3つ以上の場合はthe mostを使います。

1音節
the -est
2音節
the -est または the most
3音節以上
the most
tall
the tallest
happy
the happiest
difficult
the most difficult
hard
the hardest
quiet
the quietest
expensive
the most expensive
warm
the warmest
tired
the most tired
beautiful
the most beautiful

-estにするときにはスペル上のルールがあるので覚えておきましょう。

eで終わるものは-stだけをつける「短く発音する母音+子音」のものは子音を重ねるyで終わるものはyをiに変えてから-estをつける
large
the largest
big
the biggest
lucky
the luckiest
nice
the nicest
hot
the hottest
funny
the funniest
cute
the cutest
thin
the thinnest
rainy
the rainiest

2音節はその単語によってどちらのパターンをとるかが異なりますが、語尾が-ful, -ed, -ing, -some, -ous, -lyで終わるもの(ただしealyは除く)にはthe mostを使うと覚えるといいでしょう。

2音節でmostを使うものの例:
cheerful(元気な)、careful(注意深い)、tired(疲れている)、worried(心配な)、handsome(ハンサムな)、jealous(嫉妬している)、slowly(ゆっくりと)など


また副詞の最上級ではtheをつけてもつけなくてもいいというルールがあります。

例:
I run (the) fastest.(このfastは副詞)
私が一番速く走る

Who did it (the) most perfectly?(perfectlyは副詞)
誰が一番完璧にそれをしましたか?


「the -est」でも「the most」でもない特殊な形

形容詞や副詞の中には、the -estもthe mostも取らない特殊なものもあります。これが、形そのものが変わる第3のパターンです。

覚える時はぜひ声に出して練習してみてください。

形容詞・副詞最上級
good・wellthe best
bad・badlythe worst
manythe most
muchthe most
littlethe least
farthe farthest(距離的)
the furthest(内容的)


最上級を作る際のルールを改めて確認しておきましょう。

どのパターンになるかは音節の数で決まる。ただし2音節の場合はその単語によって異なり、語尾が-ful, -ed, -ing, -some, -ous, -ly(early以外)で終わればthe mostを使う。また、good→the bestのように、形そのものが変わる第3のパターンもある。


最上級を使って文を作る方法

最上級の作り方が分かったところで、次はいよいよ文を作っていきます。

肯定文

まずは形容詞を使った文を作ってみましょう。

例えば「彼は親切です」という文は、形容詞のkindを使って、

He is kind.

となります。

では、「彼が一番親切です」という文にしたい時はどうすればいいでしょうか?

それは、kindを最上級に変化させればいいわけです。最上級は形容詞や副詞を変化させるのでしたね。

kindは1音節の単語ですのでthe -estにします。

He is the kindest.
「彼が最も親切だ」

これで完成です。


副詞を使った文でも同じように、

The man walks slowly.
→ The man walks (the) most slowly.
「彼が一番ゆっくり歩きます」

I did it well.
→ I did it (the) best.
「私がそれを一番うまくやりました」

となります。


このように、慣れないうちはまず形容詞や副詞の文を作ってから、最上級の文に変えてみる練習をするといいと思います。

否定文・疑問文

最上級の否定文や疑問文の作り方は、通常の否定文と疑問文の作り方と同じです。

例えば「私は背が高くありません」という否定文は、形容詞のtallを使って

I’m not tall.

ですね。

では「私が一番に背が高くないです」にするにはどうしたらいいでしょう?

それはもちろん、tallを最上級にすればいいのです。

tallは1音節の形容詞なので最上級はthe -estにします。

I’m not the tallest.
私が一番に背が高くないです

これで完成です。


他の例も見てみましょう。

The score wasn’t bad.
→ The score wasn’t the worst.
そのスコアは最低ではありませんでした。

Is Tokyo popular?
→ Is Tokyo the most popular?
東京は人気がありますか?

Who studied hard?
→ Who studied (the) hardest?
誰が一番がんばって勉強しましたか?


このように、肯定文・否定文・疑問文でも形容詞や副詞を最上級の形にすることで文を作ることができました。

cheating

最上級のプラスα

最上級を使った基本の文は作れるようになりました。ここからは、基本の文をもっと広げていきたいと思います。

「〜の中で一番」

話し手と聞き手の間ですでに分かっている場合は省略できますが、範囲をハッキリさせる必要があるときは、in〜やof〜を補います。

inとofの使い分けは以下の表を参考にしてください。

inof
場所やグループ
(一つのまとまり)

(複数)
in the world(世界で), in my family(家族の中で), in Japan(日本で), in our team(チームの中で)など

Mt. Fuji is the highest mountain in Japan.

I’m the tallest in my family.
of all(全ての中で), of all the members(全てのメンバーの中で), of the three(3人の中で)など

Jim can run (the) fastest of the three.

Pizza is the best food of all.

inには一つの場所や範囲などが、ofには複数の数などが続きます。


ただし時間に関する表現では、of the week, of the year, of my lifeなどのように複数ではないけれどもofを使います。

例:
Today is the hottest day of the year.
今日は今年一番の暑さです。


このほかにamongを使うときもあります。amongは「〜の間で」という意味で、among us「私のたちの間で」、among young people「若者の間で」といったように、特定されていない曖昧な範囲を指します。

例:
This band is the most popular among us.
このバンドは私たちの間で最も人気があります。

audience

「2番目に」ってなんて言う?

1番じゃないけれども2番目の時はどう言ったらいいのでしょう?

例えば、「彼はクラスで2番目に足が速い」と言いたい時などです。

そんな時は、

「the+序数+最上級」を使います。

すると、

He runs the second fastest in his class.

となります。

これが「3番目」なら、

He runs the third fastest in his class.

ですね。


他の例も見ておきましょう。

Michael is the second most popular boy in my school.
マイケルは学校で2番目に人気のある男の子です

Mr. Wilson is the third best teacher I’ve ever met.
ウィルソン先生は私が今まで出会った中で3番目にいい先生です。

最上級の強調

最上級をさらに強調したい時はどうしたらいいでしょう?例えば、

「トムは学校でずば抜けて頭がいい」

と言いたい時などです。

「ずば抜けて」とか「圧倒的に」という強調は、最上級の直前にby farmuchを使います。

He is by far (the) fastest swimmer in his class.
彼はクラスの中で圧倒的に速く泳ぎます。

This book is much the most difficult of all.
この本は全ての本の中でずば抜けて難しい。


同じようにveryを使っても最上級を強調することができます。ただしveryの位置はtheの後になることに注意しましょう。

I’m the very biggest eater in my family.
家族の中で私がずば抜けて大食家です。


声に出して練習する時は、このような強調語句を強く意識してみましょう。そうすることで言いたいことがよりグッと伝わりますよ。

最上級を使ったよく使うフレーズ

at least「少なくとも」

leastはlittleの最上級ですね。at leastで「少なくとも」という意味になります。

How many chairs do we need?
椅子は何脚必要ですか?

We need 5 at least.
少なくとも5脚は必要です。


ちなみに「せいぜい・多くとも」という逆の意味では、at mostを使います。mostはmuchやmanyの最上級ですね。

How old is she?
彼女って何歳?

I guess she is 30 years old at most.
せいぜい30歳だと思うよ。


You’re the best!「君って最高!」

訳を見ればそのままなんですが、これは自分が何か最高なことをしてもらった時や、一緒にいて楽しい時などに使う感謝の言葉です。

Today is so much fun, Tim. You are the best!
今日はめっちゃ楽しいよティム。君は最高だよ!

Yeah, I know.
うん、知ってる


one of the 最上級「最も〜なうちの一つ」

これは「最も〜なうちの一つ」という言い方です。

「一番はもともと一つしかないのに、そのうちの一つってどういうこと?」と言いたくなりますが、英語ではbestが何個もあるという前提のようです。

Are there any good places to visit in Japan?
日本でどこか行ってみたらいい所ある?

How about Kyoto? It’s one of the most beautiful places to visit.
京都はどう?一番美しい場所の一つだよ。

one ofの後の名詞は、one of the most beautiful placesというように複数形になることに気をつけましょう。

I’ve ever+過去分詞「今まで〜した中で」

また、「I have(I’ve) ever+過去分詞」を文末に置くことで、「私が〜した中で」という言い方ができます。

How’s your new roommate?
新しいルームメイトどんな感じの人?

Oh, she is the funniest person I’ve ever met.
もう私が今まで会った中で一番面白い人だよ。


最上級で伝えたい!あとがき 

以上が最上級になります。基本のパターンと文の作り方はお分りいただけたでしょうか?

重要ポイントは、最上級は形容詞や副詞を変化させるということ。3パターンありましたが、どれを使うのかを間違えても会話はちゃんと成り立つので心配はいりません。間違いを繰り返しながら使っていくうちに慣れていくものです。

また、「〜の中で一番」「2番目に」「ずば抜けて」などといった表現もありましたね。最後に紹介した便利なフレーズもぜひ英会話に活かしてみてください。そういった表現を使うことで単純だった文も幅が広がり、一気に会話が楽しくなりますよ。

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こんにちは!英会話スクールの主任講師として約10年ほど英会話を教えてきました。英会話スクール講師のほかTOEICセミナー講師、通信教育の添削指導者、英語翻訳などを経て、現在は大阪で主婦をしています。TOEIC910点取得。得意分野は英文法、発音、英検・TOEIC、アメリカンカルチャーなど。中学英語の見直しを基本に、みなさんに役に立つ記事を発信しています!