過去進行形はいつ使う?過去形と区別するべき5つの場面

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今回は過去進行形がテーマです。

過去進行形は会話中のいろんな場面で登場します。中2で学んでいるはずの過去進行形ですが、過去形でいい時にも過去進行形を使ってしまったり、過去進行形で伝えないといけないところに過去形を使ってしまったり、区別があいまいになっている人もいるのではないでしょうか。

過去進行形を使うべき場面は、次の5つです。

  1. 何かをしている途中で割り込まれた時
  2. 過去の一時的な状況を表す時
  3. 過去に繰り返し行われた動作を表す時
  4. 気持ちの変化があった時
  5. 丁寧にお願いしたい時

この記事では、過去進行形を使うべきの5つ場面を詳しくお伝えしたいと思います。会話中に過去進行形か過去形かで迷ってしまう人はぜひ参考にしてみてください。

では見ていきましょう。

まずは見直そう!過去進行形の基本形

過去進行形の形とその意味

まずは過去進行形の作り方を確認しておきましょう。

過去進行形は、過去のある時点で行なっていた、継続的な動作や状態を表します。現在進行形の過去形であるということですね。

基本の形は、

be動詞の過去形+一般動詞のing形

「〜は…していたところです」

になります。

be動詞の過去形については、下の表を見てください。wasかwereのどちらを取るのかは主語によって変わります。もう一度確認しておきましょう。

主語be動詞の現在形be動詞の過去形
Iamwas
you/we/they/複数形の名詞arewere
he/she/it/単数形の名詞iswas


一般動詞のing形については、ほとんどは一般動詞にingをそのまま付ければいいのですが、次の2種類の動詞についてはスペル上のルールがあるので、これも確認しておきましょう。

動詞の種類ルール
eで終わる動詞eを取ってingにするmaking, coming, taking など
アクセントのある母音+子音のp/t/m/nで終わる動詞子音のp/m/m/nを重ねてingにするstepping, cutting, swimming, beginning など

例文

I was watching TV then.
私はその時テレビを見ているところでした。

We were listening to rock music at that time.
私たちはあの頃ロックミュージックを聞いていました。

Tom and his brother were playing soccer when it started to rain.
雨が降り始めた時、トムと弟はサッカーをしている最中でした。

過去進行形では、then(その時)、at that time(あの頃)、といった時を表す表現や、接続詞のwhen(…時)がよく一緒に使われます。

過去進行形の否定文・疑問文の形

否定文の作り方

過去進行形の否定文は、be動詞の後にnotを置きます

例文

I was watching TV then.

I was not(wasn’t) watching TV then.
私はその時テレビを見ているところではありませんでした。

We were listening to rock music at that time.

We were not(weren’t) listening to rock music at that time.
私たちはあの頃ロックミュージックを聞いていませんでした。

Tom and his brother were playing soccer when it started to rain.

Tom and his brother were not(weren’t) playing soccer when it started to rain.
雨が降り始めた時、トムと弟はサッカーをしている最中ではありませんでした。

疑問文の作り方

過去進行形の疑問文は、be動詞を文頭に持ってきます

例文

I was watching TV then.

Were you watching TV then?
あなたはその時テレビを見ているところでしたか。


We were listening to rock music at that time.

Were you listening to rock music at that time?
あなた方はあの頃ロックミュージックを聞いていましたか。


Tom and his brother were playing soccer when it started to rain.

Were Tom and his brother playing soccer when it started to rain?
雨が降り始めた時、トムと弟はサッカーをしている最中でしたか。


過去進行形の基本の形は以上になります!

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過去進行形を使うべき5つの場面

ではここからは、過去形ではなく過去進行形を使うべき5つの場面を見ていきましょう。

① 何かをしている途中で割り込まれた時

一つ目は、何かをしている時に、別の出来事が割り込んできたりした時です。時間軸を使って見てみましょう。

オレンジ色の部分は、料理を始めて料理を終えるまでの間です。そこへ電話がかかってくるという一瞬の出来事が割り込んできました。

電話がかかってきたことと、後で電話を掛け直したことは、過去に起こった一瞬の出来事です。過去の一瞬の出来事は過去形で表します。一方、その時自分が継続的に何かをしていたこと(=料理)は、その時していた継続的な動作を表しています。そのような動作は過去進行形で表します。

これを文にすると、

I was cooking when I got a phone call from my friend, so I called her back later.
彼女から電話がかかってきた時、私は料理をしているところでした。なので後で掛け直しました。

となります。


他の例も見てみましょう。

オレンジ色の部分は、サッカーを始めてからやめるまでの間です。そこへ雨が降り始めるという一瞬の出来事が割り込んできました。雨が降り始めることと、雨がやむことは、過去に起こった一瞬の出来事です。一方、サッカーをしていたのはその時継続的にしていた動作です。

これを文で表すと、

We were playing soccer when it started to rain. The rain stopped 10 minutes later.
雨が降り始めた時、僕たちはサッカーをしていた。10分後に雨は止みました。

となります。


さらに次の時間軸は、割り込んできたという意識がなくても過去進行形になる例です。オレンジ色の部分は、買い物を始めて終えるまでの間です。これは、過去のある時点(昨日の2時)に起こっていた継続的な出来事を表しています。


I was shopping at 2 o’clock yesterday.
昨日の2時、私は買い物をしていました。

What were you doing at 2 o’clock yesterday?
昨日の2時、あなたは何をしていましたか。
I was shopping then.
私はその時買い物をしていました。

このように、割り込んできた状況でなくても、過去のある一時点で継続的にしていた動作を表す時は、過去進行形を使います。

② 過去の一時的な状況を表す時

二つ目は、過去の一時的な状況を表す時です。

例えば、単身赴任などで、大阪に一時的に住んでいた時があるとします。そのような場合には、

I was living in Osaka last year.
去年、私は(一時的に)大阪に住んでいました。

というように過去進行形を使います。

他にも、

The weather was getting better and better then.
その時、天気は(一時的に)だんだん良くなっていった。

He was being quiet then.
その時、彼は(一時的に)静かにしていた。

などというように、過去の一時的な状況を表す時は、過去進行形を使うことができます。

③ 過去の繰り返し行われた動作を表す時

「〜してばかりいた」のように、過去についつい繰り返してしまった習慣を表す時にも過去進行形を使うことができます。

He was making the same mistake again and again.
彼はくりかえし同じミスをしてばかりしていた。

I was watching cartoons when I was a child.
子供の頃、私はアニメばかり見ていました。

We were eating fast food for every meal.
私たちは毎食ファーストフードばかり食べていた。

皆さんにもこんな習慣ありませんでしたか?もしあれば、ぜひ英語にしてみましょう。

④ 気持ちの変化があった時

次は、「〜しようと思っていた」というように、過去に行おうとしていたけれど、気持ちの変化が起きて実行には至らなかった事を表す時です。ここでも過去進行形を使うことができます。

I was going to take a trip, but I decided to stay at home to save money.
旅行に行こうとしましたが、節約するために家にいることにしました。

I was planning to do that, but I didn’t know how.
それをするつもりでしたが、やり方がわかりませんでした。

この場合、「〜するつもりだった、でも…」というように、butを使って文を続けることが多いです。

⑤ 丁寧にお願いしたい時

最後は、丁寧にお願いしたい時です。丁寧なお願いと言って思いつくのが、Would you〜?やCould you〜?などですが、wonder(=疑問に思う)という動詞を使っても表すことができます。

I was wondering if+主語+動詞.

これで、「よろしければ〜していただいてもいいですか」という丁寧な依頼の表現になります。

I was wondering if you could come with me.
よろしければ、一緒に来ていただけますか。

I was wondering if I could get a day off tomorrow.
よろしければ、明日お休みをいただきたいのですが。

なぜ今思っている事なのに過去形にしないといけないのか?ですが、英語では、事実と離れていることを言う場合には過去形を使うというルールがあるからです。

このお願い表現も、丁寧な分、遠回しな言い方になっていますね。「実際にはたぶん無理かもしれないけれど、できれば…」という気持ちが込められているのです。


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過去進行形 まとめ

以上が過去進行形についてでした。

過去進行形を使う5つの場面をもう一度まとめてみます。

  1. 何かをしている途中で割り込まれた時
  2. 過去の一時的な状況を表す時
  3. 過去に繰り返し行われた動作を表す時
  4. 気持ちの変化があった時
  5. 丁寧にお願いしたい時

過去形と迷ったら、この5つを思い出してくださいね。


現在進行形については下の記事で詳しく解説しています!あわせてご覧ください↓

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過去形については下の記事で詳しく解説しています!あわせてご覧ください↓

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こんにちは!英会話スクールの主任講師として約10年ほど英会話を教えてきました。英会話スクール講師のほかTOEICセミナー講師、通信教育の添削指導者、英語翻訳などを経て、現在は大阪で主婦をしています。TOEIC910点取得。得意分野は英文法、発音、英検・TOEIC、アメリカンカルチャーなど。中学英語の見直しを基本に、みなさんに役に立つ記事を発信しています!